第10話 誰の物?
人間はあらゆることで争います。
端からみると何故そんなことで?と思うことも多々あります。
土地、財産、権利など挙げればキリがありません。
これは人間の三毒(むさぼり・ぐち・いかり)が表面 にあらわれることで、他人からみると理解できなくて当たり前なのです。
これに同情したり口をはさむとその本人を中心に争いの輪が拡がります。
まるで湖に拡がる波紋の如くです。
佛さまを拝むということはこの大宇宙すべてのものに生かされていることに気づき、我が身もその一部として活躍する、いやさせてもらうことです。
そういう意味で感謝と懺悔の念を常に持ち、行い、言葉、心を清浄にひとつにすること。
それがお大師さまの説かれる即身成仏なのです。
このみ教えは大日如来をご本尊さまとします。
大日如来さまは大宇宙すべてのもの指します。
大宇宙というとあまりに大きすぎてピンとこない人もいるかもしれません。これは大宇宙=大自然と考えていただければ伝わりやすいかもしれません。私達人間もこの大宇宙の一部として互いに生かし合うことの気づき、生かし合う実践を行わなければなりません。
しかし、前に述べたようにとにかく人と人の間には争いが絶えません。
どんなに裕福になっても、どんなに便利になっても、どんなに進歩しても、争いが絶えません。
悲しいことに文化や科学が発展するに従い、益々激しくなっています。
先日、アメリカの先住民の言葉をまとめた本と出会いました。
この本には先住民の歴史の中で様々な苦労を克服するためのご先祖の知恵と言葉が綴られています。
その中に大自然を崇拝する先住民が他の人々対して読んだ詩がありました。
土地の所有件をめぐって人々は争う。
しかし、最後に人を所有するのは土地なのだ。
人は、どうして土地を所有するなんてことが言えるのか。
いつは誰もが、その下に埋められるのではないか?
コチーズ(チリカワ・アパッチ族)
『風のささやきを聴け』より Mめるくまーる
土地は誰の物?
財産は誰の物?
この詩を読むと私達の視野をもっと大きく拡げなければばらないと痛感させられます。
そして私達の肉体や魂も大自然、大宇宙、み佛さまの一部であり全てなんだということに気づかれるのではないでしょうか? |