しかし、この『すまない』にはそれだけの意味ではないとお大師さまは説かれておられます。
私達がこの世に生を授かる為には、先祖・両親・師友・社会・天地万物、世の中全てのものから、直接にあるいは間接に御恩の前借りをして日々の生活を営んでいます。
しかもその御恩をつぐないはまだ少ししか済んでいません。
借りたままで返済が出来ていないのです。
私達が日常なにげなしに使っている『すまない』という言葉には「御恩返しが未だ済んでおりません。
一日も早く、御恩返しが出来ますよう精進いたします」という意味が込められているのです。
私達は、世の中の御恩を離れてしまったら、水を離れた魚のようなもので一日も生きてゆかれないのです。
最近では、水を離れても生きてゆけると強がる魚が増えたような気がしませんか?